研究紹介
リスク制御科学部門
米糠に含まれる生活習慣病予防物質の探索
尾崎 博
(獣医学専攻 獣医薬理学分野・教授)
(獣医学専攻 獣医薬理学分野・教授)
米は、世界で年間5億トン以上、日本国内でも年間1,000万トンを越える生産高を持つ三大穀物の一つであるが、精米過程においてその約1割にも及ぶ米糠が生じる。これまで、この米糠をいかに有効利用するかという観点から抽出成分の研究が行われてきた。その抽出物の中から見出されたのがγ-オリザノールと総称されるフェルラ酸のエステル体である。γ-オリザノールと類縁のヒドロキシ桂皮酸植物性ステロールエステルは野菜や果物の皮にも多く含まれている。
γ-オリザノールにはこれまで、血中コテステロール濃度低下作用、皮膚の老化防止作用、紫外線吸収作用、ならびに酸化防止作用など種々の効果が認められているが、我々は最近、γ-オリザノールの1成分であるシクロアルテニルフェルラ酸に、抗アレルギー作用(IgEトラップ作用)、抗炎症作用(NF B阻害作用)さらに抗糖尿病作用(アヂポネクチン産生作用)という3つの新規生理活性を見いだした。これらの知見は、食品には栄養素だけではなく健康を積極的に向上させる有用成分が含まれているという事実を示唆している。
シクロアルテニルフェルラ酸とγ-オリザノールの効力を比較すると、複合物であるγ-オリザノールの効力が明らかに強い。すなわち、γ-オリザノールにはシクロアルテニルフェルラ酸以外に複数の高活性成分を含んでいる可能性があり、その解明に向け研究を継続している。
以上は食品に直接関連する研究であるが、基盤となる研究として、
1)腸管炎症や肝硬変などの消化器系疾患、
2)動脈硬化などの循環器疾患、
3)アレルギーなどに関連する研究などを行っている。
平滑筋細胞、筋線維芽細胞、血管内皮細胞、マクロファージや肥満細胞などの免疫系細胞などが研究対象であり、その情報伝達系の解明を目指した研究を進めている。
γ-オリザノールにはこれまで、血中コテステロール濃度低下作用、皮膚の老化防止作用、紫外線吸収作用、ならびに酸化防止作用など種々の効果が認められているが、我々は最近、γ-オリザノールの1成分であるシクロアルテニルフェルラ酸に、抗アレルギー作用(IgEトラップ作用)、抗炎症作用(NF B阻害作用)さらに抗糖尿病作用(アヂポネクチン産生作用)という3つの新規生理活性を見いだした。これらの知見は、食品には栄養素だけではなく健康を積極的に向上させる有用成分が含まれているという事実を示唆している。
シクロアルテニルフェルラ酸とγ-オリザノールの効力を比較すると、複合物であるγ-オリザノールの効力が明らかに強い。すなわち、γ-オリザノールにはシクロアルテニルフェルラ酸以外に複数の高活性成分を含んでいる可能性があり、その解明に向け研究を継続している。
以上は食品に直接関連する研究であるが、基盤となる研究として、
1)腸管炎症や肝硬変などの消化器系疾患、
2)動脈硬化などの循環器疾患、
3)アレルギーなどに関連する研究などを行っている。
平滑筋細胞、筋線維芽細胞、血管内皮細胞、マクロファージや肥満細胞などの免疫系細胞などが研究対象であり、その情報伝達系の解明を目指した研究を進めている。
社会貢献
農林水産省、厚生労働省、日本学術振興会などの各種委員を努めている。その他、日本獣医学会、日本薬理学会、日本循環薬理学会、日本平滑筋学会、日本消化管学会、日本神経消化器学会、日本トキシコロジー学会などの学会で役員を務めている。


