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お知らせ

食の安全研究センター「コロラド州立大学獣医学部訪問記録」

掲載日: 2008年11月11日

日時 平成20年11月11日~12日
場所 Colorado State University, College of Veterinary Medicine Infectious Disease Research Center (IDRC)
Center for Meat Safety & Quality (CMSQ)
USDA, Food Safety and Inspection Service (FSIS)
コロラド州立大学・獣医学部・家畜病院
Animal Population Health Institute (APHI)
USDA, Center for Epidemiology and Animal Health (CEAH)
目的 東京大学・食の安全研究センターとコロラド州立大学(含USDA)間の教育・研究協定締結に向けて関連部局の担当者と面談し現地調査を行った。
訪問者 熊谷 進センター長、関崎 勉教授、日下部守昭特任教授

11月11日(火曜日)

8:00‐9:00 朝食時、ホテルにてDrs. Salman and Gilletteと打ち合わせ。
9:30‐12:30 Dr. Ellisの案内で、IDRC・BSL-3実験施設を見学し、Dr. Smithセンター長から施設の概要と将来へ向けた拡張建設計画についての説明を受けた。
2:00‐3:00 協定について生物医学・獣医学部長(Prof. Perryman)らと意見交換。コロラド州立大学と他大学との協定と覚書の手続きについてM.A. Denney国際教育部長から説明を受けた。東大で用いられている一般的書式を示した。協定書のドラフトはProf. Salman, Dr. Gilletteと同部長の三者に送付し、検討してもらうこととなった。
3:30‐4:30 Prof. Sofos (Director, CMSQ)から同部における食品安全に関する研究内容、研究組織、予算についての説明を受けた。10人の教員から構成され、食肉とと畜の衛生管理、食中毒細菌の研究を行っている。35名の修士、博士課程の学生が在籍。予算は民間と政府からの競争資金を充当している。
5:00‐6:45 Prof. Salmanと今後の協力について協議。東大への教員の派遣は、共同研究を伴うものとしたいとの要望があった。獣医学教育と大学全体の組織について説明を受けた。獣医学の学部教育は、他分野とオーバーラップするカリキュラムから成る前半4年間と専門カリキュラムからなる後半4年間の合計8年間で行われる。学部修了後に1年間の修士課程と3年間の博士課程があり、学部‐修士または学部‐博士を学部の4年次に選択する。この時点で、大学院に進学を希望することを望めば、期間を短縮することができるとのことであった。
7:00‐9:00 Drs. Perryman, Hanneman, Lunn, Salman, Gilletteとディナーディスカッションを行った。

11月12日(水曜日)

9:00‐10:00 Dr. Salmanから、研究費の使途と獲得方法の説明を受けた。
10:30‐12:30 Fort CollinsにおけるUSDA (FSIS, Risk Assessment Branch)の説明をDrs. E.D. Ebel, M. Williams から受けた。この部門は、11名のPhDまたはDVMから構成され、各人はToxicology Statistics, Microbiology, Economy, Biochemistry, Disease analysisなど異分野の専門家である。Risk managerからの要請により作業を開始する。BSE, E. coli, O157:H7、食肉処理監視、調理済み肉製品、リスクに基づくサンプリングアルゴリズム、卵と卵製品のリスクアセスメントを既に実施している。
1:30‐2:30 コロラド州立大学・獣医学部・家畜病院内部を見学した。小型愛玩動物の他、近隣の家畜の診療や病理診断を受け入れている。従来の病院の他、家畜のがんセンターが新設されており、これは寄付によって設置されていた。
2:30‐3:30 USDA, APHISを訪問し、Spatial Epidemiology チームの活動情報の説明を受けた。人工衛星からの地理情報を利用した感染症防遏プログラム(農場及び家畜の地理的密度の違いからの感染症蔓延速度の推定やダニ媒介性感染症の防遏等)の開発が進められており、途上国へ向けた技術指導も実施されていた。
3:30‐4:30 OIE Collaborative Centerとして機能しているCEAHを訪問し、同センター長(Dr. Granger)および担当者から実施している研修コースの概要等活動状況について説明を受け、日本からの研修員派遣の可能性や日本やアジア諸国への研究者招聘などについて意見交換した。研修コースに関しては、現段階でも参加希望国や参加人数の制限から、日本からも1~2名程度の参加を受け入れることができる。また、日本での開催も可能であるが、日本での開催に関して、Dr. Grangerから、これらの開催実施の実現のためには、日本の国レベルでUSDAの支援が必要であるとの要望があった方が調整しやすいとの意見があった。

以上

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